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寿命劣化特性試験

寿命劣化特性試験とは

リチウムイオン電池は 保存・ 使用によって経時的に劣化します。
これらの様々な状況を想定し、電池の性能が経時的にどのように変化するかを計測する試験となります。

劣化に影響を与える主な要素は一般に環境温度、充放電電流、運用時電圧範囲であり、これらの条件を設定して試験を行います。

寿命劣化 試験 は 、「容量劣化特性」「効率劣化特性」「出入力劣化特性」 に大別・分類することができます。

当社でお請けする寿命劣化特性試験

寿命劣化特性試験の大別から試験内容をご紹介します。

容量劣化特性試験

リチウムイオン電池の劣化により 、満充電容量がどのように変化していくかを 計測する試験です。
リチウムイオン電池を劣化させる主な方法として は 、 次の3つがあります。

保存試験

温度と充電率の条件を規定し、 長期間保存して、 自己放電量や容量維持率を計測する試験です 。
基本的には高温あるいは高充電率であるほど満充電容量の低下速度が速くなります。

充電維持試験

温度条件を規定し、満充電状態を維持しながら定電圧充電を継続して、満充電 容量の変化を計測する試験です。
基本的には高温であるほど内部抵抗の低下によって維持される充電率が高くなり、温度と充電率 の相乗効果によって劣化速度が速くなります。

サイクル試験

充電と放電を連続かつ長期的に実施し て満充電 容量の変化を計測する試験です。
最も単純な充電と放電のパターンは、定電流で満充電と完全放電とを繰り返す方法です。

一方、この方法はどうしても実際の電池運用と異なるため、より現実に近づけるために、様々なパルスパターンを設定して充電と放電を繰り返す場合もあります。
この場合、パルスパターンでは満充電容量の測定が難しいので、一定時間ごとに定電流での満充電・完全放電を行う場合が多いです。
従ってパルスパターンはあくまで電池を劣化させるための操作に位置づけられます。

効率劣化特性試験

容量劣化特性試験の保存・充電維持・サイクルによって劣化したリチウムイオン電池の、充電電力量に対する放電電力量の割合(エネルギー効率あるいはRTE:Round Trip Efficiencyと呼ばれる)の変化を計測する試験です。
 

別の見方をすると、充放電エネルギー損失の変化を計測する試験とも言えます。

この試験は、温度と電流あるいは電力の条件を規定し、一定の充電率領域で充電と放電をする事によって実施されます。

元々リチウムイオン電池は民生用の小型電池、あるいは車載電池として用いられ、充放電エネルギー損失による経済性低下はあまり注目されていませんでした。

しかし近年では変動性再生可能エネルギーのタイムシフトが想定され、充放電エネルギー効率への関心が高まっている事から、試験の重要度が上がっています。

出入力劣化特性試験

容量劣化特性試験の保存、充電維持、サイクルにより劣化させたリチウムイオン電池の瞬時充放電能力の変化を計測する試験です。
瞬時充放電能力とは、充放電時の電流あるいは電力の最大値の事です。

 

リチウムイオン電池には内部抵抗(あるいは内部インピーダンス)があるため、充放電時には本来の電池電圧(電流0で安定化させた時の電池電圧のことであり、開放端電圧あるいは開回路電圧と呼ばれる)に電流と内部抵抗の積が加わった電圧が発現します。なおこの時の電流には符号があり、充電が+、放電が-です。

 

劣化は一般的に内部抵抗を増加させるので、劣化が進むと充電電圧は上昇、放電電圧は低下する傾向を示します。

リチウムイオン電池は上下限電圧を規定しそれを逸脱しないように制御されるので、内部抵抗の増加は上下限電圧到達時電流すなわち最大電流の低下につながります。

 

この最大電流、あるいは電圧との積をとった最大電力を計測するのが、出入力劣化特性試験です。なお、上下限電圧に到達していなくとも、安全上の理由で閾値となる電流値に到達していた場合は、その値をもって最大電流とする場合もあります。

 

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蓄電池評価試験サービスに関するFAQ

蓄電池評価試験サービスに関するお客様からよくいただくご質問とその回答をまとめております。

Q

大量の蓄電池を長期間にわたって充放電したい。専用の試験スペースと装置類を確保して試験をすることはできますか?

A

当社の事業所内に専用スペースを設け、装置類を導入して試験を実施することが可能です。実施可能な期間や費用は内容により変動しますので、ぜひお気軽にご相談ください。

Q

規格や試験項目が多すぎて何を実施したらよいかわかりません。

A

お客様の蓄電池およびその利用目的に合わせた試験項目をご提案しますので、ぜひお気軽にご相談ください。

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