リチウムイオン電池 に使われている 電池 材料の分析 や、充放電時の発熱・発火挙動の分析を行う 試験です。
長期間を通じた 特性 の 変化を 評価する寿命劣化試験 と異なり、 基本的にはその時の電池特性を確認するものです。
電池反応特性試験は、「電気化学特性」「反応特性」「材料特性」に 大別・ 分類することができます。
電池反応特性試験の大別から試験内容をご紹介します。
当社では下記の評価項目のうち、材料特性を除いた部分を中心に試験をお請けしております。
※一部の試験は協力会社での実施となります。
試験条件によってお請けできない場合がございます。
※当社の代表的な試験装置例の資料はこちらです。
リチウムイオン電池の、経時的劣化を伴わない使用開始段階 の充放電特性を確認します。
既定の電流・温度条件における、満充電から完全放電までの放電容量(満充電容量)を計測する。測定に使う放電電流は一般に定電流であり、電流が大きいと(見かけ上)放電容量が小さくなる。また温度条件は様々であるが、一般に温度が高くなると(見かけ上)放電容量が大きくなる。
既定の電流あるいは電力と、規定の温度において、完全放電から満充電の間で充放電した際の充電量に対する放電量の割合を計測する。対象となる充放電量には2種類あり、電流量の場合はクーロン効率、電力量の場合はエネルギー効率と呼ばれる。なおクーロン効率は電流・電力や温度の影響を受けにくいが、エネルギー量は大きく影響を受け、一般に電流・電力が大きいほど、温度が低いほどエネルギー効率は低下する。これは内部抵抗によるジュール発熱の影響である。
蓄電池を規定の温度で定電流充電あるいは定電流放電し、その 2 時点の電圧を計測し、その電圧変化を電流で除する事によって 抵抗値を算出する 。一般に温度が高いほど内部抵抗は低下する。
自動車始動を模擬した放電特性である。鉛蓄電池が対象となる場合が多いが、最近ではリチウムイオン電池が対象となる事例も出てきている。
既定の温度条件でその時の最大放電電力出力特性を測定し、それを質量あるいは体積で除してパワー密度を算出する。一般に、温度が高いほどパワー密度が高くなる。密度が高くなる。
既定の温度条件でその時の放電電力量(電力量としての放電性能)を測定し、その値を質量あるいは体積で除してエネルギー密度を算出する。一般に温度が高いほどエネルギー密度が高くなる。
充放電の際のリチウムイオン電池内部からの発熱挙動を分析する発熱特性や、発火時の電池各部の温度上昇挙動を分析する危険性などが試験項目となります。
発熱特性では、電池に熱電対などの熱計測器を取り付け、あるいはサーモカメラで撮影しながら充放電し、時系列データを取得する事が多いです。
危険性の試験では、安全性試験が発火・破裂・爆発しないことを確認する試験であるの対し、実際に発火・破裂・爆発させてその挙動を確認する試験となります。
発火・破裂・爆発させるための手段としては、過充電や加熱・接炎などが挙げられます。
リチウムイオン電池内部の電池材料の成分や組成を分析することによって、様々な挙動を理解する手がかりを得ます。
対象となる部材は、正極活物質・負極活物質・セパレータ・電解液・電解質・添加剤・電池容器・リードタブなどが挙げられます。
主な分析手法としては、各種の光(X線、電子線、赤外線など)を用いた分光学的な手法や、熱力学的分析などが挙げられます。
蓄電池評価試験サービスに関するお客様からよくいただくご質問とその回答をまとめております。
Q
大量の蓄電池を長期間にわたって充放電したい。専用の試験スペースと装置類を確保して試験をすることはできますか?
A
当社の事業所内に専用スペースを設け、装置類を導入して試験を実施することが可能です。実施可能な期間や費用は内容により変動しますので、ぜひお気軽にご相談ください。
Q
規格や試験項目が多すぎて何を実施したらよいかわかりません。
A
お客様の蓄電池およびその利用目的に合わせた試験項目をご提案しますので、ぜひお気軽にご相談ください。
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